鉄筋コンクリートと聞くとよく耳にする言葉に鉄筋コンクリート造りというのがありますよね?
建物の構造の種類のことなんですが、鉄骨造りと鉄筋コンクリート造り似たような言葉ですが違いがわかりますか?
鉄骨造りとは略してS造りとよばれ、鉄を主要な構造材としています。イメージとしては昔の木造の家の柱などの骨組み部分が鉄でできているような感じです。
鉄筋コンクリート造りとは、柱や梁などの主要構造部が鉄筋の入ったコンクリート、いわゆる鉄筋コンクリートでできているものをいいます。
作り方としてはまず鉄筋を組みそれを覆うようにして柱、梁、床、壁などに沿った型枠を作りその中にコンクリートを流し込んで作ります。
鉄骨造りは鉄の柱を組み立てていくという感じなので、鉄筋コンクリート造りの方が鉄筋や型枠を組んだり流し込んだコンクリートの養生をしたりと手間がかかっています。
簡単にいうと、鉄骨造りは鉄でできていて、鉄筋コンクリート造りは石(コンクリート)でできています。
ということは、いざ火災が起きたとき鉄と石ではどちらが耐火性に優れていると思いますか?
鉄は堅くて強い感じですが、鉄は高温になると溶けて液体になってしまいます。 しかし石はよっぽど高温にならないと溶けることはありません。
つまり、鉄筋コンクリートは耐火性に優れているということです。
このことから耐火性は鉄筋コンクリート造りのほうが優れているように思いますが、実際の高層のマンションなどは鉄骨造りがほとんどです。
これは鉄筋コンクリートはとても重いので、高層になると自分自身の荷重に耐えられなくなるからです。
では鉄骨造りは火災に弱いのか?というとそういうわけではありません。
コンクリートの弱点を補うように中に鉄筋を入れて鉄筋コンクリートをつくるように、鉄骨の弱点を補うために断熱(耐火被覆)材という物があります。
これが最近話題になったアスベスト(石綿)です。
昭和50年9月以前では規制がかかってなかったので、それ以前の鉄骨造りの建物にはアスベストを使っている可能性があります。
現在ではアスベストの代わりにロックウールなどを使用しています。